Ver1.20.1に伴うアジアサーバー独自のMM制限について考える

WoTは最近良くも悪くも劇的な変化見せ始めている、Ver1.20.1では搭乗員とWoTPluseが配信となったが、アジアサーバーのみランダム戦のマッチメイキングに手を加えられている。

https://worldoftanks.asia/ja/news/general-news/1-20-1-matchmaker-changes/

これの何が遺憾なのかっていうと事前告知なしにアップデートされてしまった点が最も大きなところだろう、マッチメイキングの制限は自走砲や装輪戦車など、一部の特殊車両にとどめられていた程度だが、マッチング人数にまで波及したのは今回が初めてなんじゃないだろうか。はてさて、アジアサーバーはいつからWG社のテストサーバーになってしまったんだろうか。

要約するとこうだ

マッチングに時間がかかると嫌だろうから(?)、場合によっては 10 vs 10 や 14 vs 14 みたいに15 vs 15 の定数に足りなくても試合開始することが多くなるよ。これまで通り15 vs 15の試合もなくなるわけではないよ!
(?)—マッチング時間に文句言ってるプレイヤーはそんなに見たことないが…

この少人数マッチに関しては、公式Discordのディスカッションでも賛否が分かれるところのようだ。正直どっちでもいいし、くだらないと思う意見も多いのは事実だが、あくまでディスカッションでありそういった意見も貴重な意見の一つとして取り上げるべきでもある。

10vs10のような少人数マッチの利点はまぁ人によっては結構差が出るが、わかりやすいので言うとこの2点だろうか

・試合展開が早くなり、テンポの良いゲームを楽しむことができる。

・プレイヤー数が減るので、各個人の活躍や力量が試合結果に反映されやすい(勝敗が個人レベルに影響されやすくなる)

逆に悪い点だが、あんまり思いつかんのでDiscordの方からちょっと抜粋して書いておこう

・試合ごとの総HPが減少するため、優等マークの取得に影響が出る

・一部のキャンペーンミッションやデイリーミッションの「〇〇両以上を撃破する」が達成しずらくなる

マップが15vs15前提なんだから、それ以下の人数で試合をすると戦闘にならないこともある(?)

・自走砲のマッチング制限は変更ないので、10vs10で自走砲が2枚マッチとか実質8vs8じゃないか

何も考えずにラッシュする試合が多くなり、ゲームの醍醐味が薄れてしまう(?)

勝敗の要因が個人の知識量によるところがさらに多くなり、不公平に感じる(?)

・初心者が上級者に蹂躙されてつまらないと感じる試合が多くなるのではないか

まぁこんなところだろうか、何個かお門違いな悪い点が挙げられているが、列挙するだけ列挙した。

肯定的な意見を出しているプレイヤーはもともと少人数マッチを望んでいたトーナメントプレイヤーや、オンスロートモードにはまっているプレイヤーが殆どだろう、私も同意見なのはそういったプレイヤーの大半が15vs15という大人数マッチにそもそも不平を感じていたからであって、その最たる要因が「自分だけは戦局に与える影響が15vs15では少ないから」といった、つまり「自分がキャリーして勝ちたい」という欲求から来るものだ。無論、あらゆるプレイヤーが「勝てれば楽しい」と思っているのは間違いない、とは思うが…

まぁとにかく、少数人数における戦闘というのは個人技量や知識量が物を言いやすい、これは最近開催されているJPLを見ている諸兄ならわかることだろう、強いメンバーが多いチームが勝ちやすい。なに、単純なことだ。

逆に否定的な意見にもくみ取るべき意見も多い。

優等マークの取得云々は死ぬほどどうでもいいとして、ミッションの達成がし辛くなるというのは私も賛成だ。Object.279(e)のようなキャンペーンミッションや、デイリーミッションにある「1戦中に〇両にダメージを与える」などといったミッションは、ランダム戦を主として作られている。これは達成条件を満たせるモードが「ランダム戦」に限定されているからだ。アジアサーバーのみMM制限で10vs10が発生しやすくなると、本来15vs15が大半だった(時間帯にもよるが基本的には15vs15だった)前提でミッション難度が作成されているため、達成難度はこれまでよりも増加するだろう。デイリーミッションは変更が可能なのでさしたる問題にはならないが、Object.279(e)ミッションのようなキャンペーミッションに与えられる影響は計り知れない。

かといってMM制限を理由に変更しようにも、これまで通り15vs15がマッチングすることもあり、下手にいじるとミッション難度が駄々下がりしてしまい、褒章車両があふれかえってしまう危険性もはらんでいる。何とも中途半端な実装だったな。難度が下がれば褒章車両があふれかえり、逆に集団戦への参加ハードルが下がるっていうのであれば、なるほどそういったメリットもあるかといった感じだが、Object.279(e)であふれかえるCWなぞ、誰がやりたいものか。

初心者問題云々に関しては、はてさてどうしたものかという感じだ。もともとこのゲーム自体が初心者お断りなような性質を持っているため、今更どう転ぼうが新規参入というのは望み薄だが、かといって放置するわけにもいかない問題だろう。だがこの問題は今回の10vs10に限った話ではない、常日頃起きている15vs15でも起こり得る話だ。他のゲームに見られるように、ゲーム始めたてのプレイヤーが保護されるようなマッチングシステムがあるのであれば、まぁそれがいいのかもしれないが、老朽化も限度を知らないこのゲームのことだ、そういったマッチングの実装は絶望的なのかもしれないな。

だが、こういった意見の中でもみんな口をそろえて言っているのが「テストもなし、事前告知もなしに突然マッチング制限をかけてしまうのはどうなのか」というところだ、これまでもサイレントアップデートは何度か来たりしていたが、ここまでカジュアルモードであるランダム戦に影響を及ぼしたアップデートはそんなにないだろう、ほうれんそうの基本的なことすら軽んじるその姿勢は社会人としての在り方まで問われてしまう始末。まぁそりゃそうなるわと、誰か止めなかったのかと。

今後このマッチング制限は継続するのか、それとも新たなオプション機能として全サーバーに新実装するのか、はたまたその結果は誰にもわからないものではあるが、せっかく10vs10が楽しめるなら、楽しめるプレイヤーは今の機会に楽しむとよいだろう、オンスロートモードも来ているからそっちもやるといい。