HP管理とかいうややこしいやつ

そういえばよく言うけど誰もこれについて詳しく書いている人いないよな、なんて思った。調べたら出てくるのかもしれんが簡単に調べたところあんまり出てこなかったのでチャレンジしてみよう。

HPというのはWorld of Tanksに存在するあらゆる車両が持つ共通のステータスで一般的には減れば減るほど車両が撃破される危険性が高まっていくという認識だろう、まぁ間違ってはない基本的な考え方だし一般常識だ。復活できないというゲームシステムの性質上、HPを使い切り撃破されることは15vs15の戦いで言えば15vs14の状況を作り出すことになり、それ以降の戦闘は不利になる。だが逆を言えば撃破さえされなければ15vs15を継続することになりそれ以降も五分の状況を継続できるだろう。

まぁ難しい言葉で説明されたり、考え方を教えられたりするかもしれないがHP管理といいながらその本質は「撃破されない(死なない)こと」だ耐久値が減ってきたら後退し、味方の耐久値を使う。逆に見方が撃破されそうなら代わりにダメージを受けて撃破されるのを防いだりする。HP管理を行う手段は複数あるものの、そのどれもが結果として「HPの低い車両が撃破されないようにする」を目的に行っている。

私の大好きな大別をしよう、HP管理にも大まかに分けて3種類のHP管理がある。
1.個々の車両のHP管理
2.戦闘区域のHP管理
3.戦場全体のHP管理
この3種類だ

個々の車両のHP管理はもちろん個人単位で行えるもっとも簡単なHP管理だ、先ほど書いた通り撃破されそうなら下がればよいし、HPが低下してきたのならちょっと控えめな動きをすればよい。
難しいのは2番からだ、3番に関してはランダム戦で意識することは殆どないが2番までならそこそこある。

【戦闘区域のHP管理】

これは個々の車両のみならず、その周辺にいる車両のHPも含めての考え方になる。この考え方を習得することによって得られるのはどんな車両でも使うべき時にHPを使うことができるようになる。どちらかというと駆逐戦車がこの管理ができるようになると戦闘にいい影響が与えられる。

例えばこの状況、味方チームは南北に分かれて私は北エリアに振っている。味方の北戦線のHPは現時点で大体7700/9000くらい。敵チームは見えている敵と今撃破したCentrion AXで 6050/8000で現時点では有利といえる。

だがここで新情報、無傷のObject.705Aが出現する、こうなると戦域でのHPは敵チームの方が多くなり、不利になったと見える。だがこの後紆余曲折あってこの705Aを無傷でとることができたので戦況は変わらない。HP管理の話なのでその紆余曲折はいったん省く。

そしてその少しあと、Leo1が崖から落ち全損した。敵もちまちまと削れているが味方のLeo1が落ちてしまったので±0みたいなもんだが…だがしかしそれより厄介なのは味方のGrille 15だ。味方のGrille 15ははるか後方にいるためHPを使うことができない(味方の代わりに被弾することができない)ので、味方チームのHPは実質3620と敵チームよりも1000も負けていることになる。これは味方との距離がありすぎてGrille 15が前線に含められなくなっているのが問題で、ようは前の3枚と後ろの1枚ではもはや同じ戦線ではなく別戦線になりつつあるという状況なのだ。

これが今のランダム戦に起こりがちな「後ろのやつだけHPを持っている現象」だ。ようはこれが戦闘区域のHP管理ができていない状態になる。広い目で見ればHPは確かに勝っているかもしれない、だがその実より前線に限定していけばHPは勝っていないことが多いのだ。

この後S.Conqを取りに行こうとしたが後から出てきたFoch155にGrille 15を除いて全滅させられた。もしGrille 15の「HPがあれば」勝てたであろうにだ。

さて、いったん戻そう。途中で描いたこのシーン。紆余曲折あって705Aに勝ったと書いているが実は回りのHPを見るという意味ではこのシーンが一番のサンプルになるのかもしれない。細かい話になる。

実はこの705A、発見時は無論無傷だったが途中でLeo1に撃たれて微妙にHPが削れている。

そうなるとこの岩周りの敵TDから射線が切れるエリアでのHP差というのは画像のように540になる。であれば、後方からの射撃を受けない状況であれば殴り合えば勝てるのはこちら側ということだ。

敵のS.ConqとTDからの射線を岩でふさぎつつ、705Aの側背をとる動きをする。後方からの射線は防ぐことができるが、705Aからは射線をふさぐものが何もないため当然被弾することになるがKPZより自車輛の方がHPが高いので受けるべきは自分になる。食らいつつも1発2発撃ちこみ追い込んでやれば自然とKPZの方へと移動していくが、その時点でHPはないに等しいため

あとはKPZに任せてしまって問題ない。このように単純に自分だけのHPでは勝てない相手でも2対1の有利さとHP差を用いれば撃破も容易になる。簡単な足し算引き算だHP勝ってるなら相当なことが無ければ負けないし、HP負けているなら基本的に勝てない。簡単なことだ。

何が言いたいかというと、敵の弾を受けたくない気持ちはよくわかる。後の戦況を見込んで使わないというのもまぁ良しとしよう、だが使うべき場所でHPを使わないとかえって戦況を悪化させかねないという危険もある。特に後方支援が主な役割である駆逐戦車や軽装甲の中戦車はこの現象に陥りやすい。戦線のHPと自分のHP、占める割合が前線<自車輛になった時、本当に非難されるのは前線でHPを消費したプレイヤーなのか、後方でいつまでもHPを使わないプレイヤーなのか、ケースバイケースとはいえ悩ましいところだな。