七号戦車 Löwe

八号戦車Mausと七号戦車Löwe

Loweじゃない、ローウェじゃない、レーヴェ(Löwe)だ。ドイツ語でライオンの意を持つこの車両は、第二次世界大戦後期のドイツ重戦車開発案の一つである、総統閣下一押しのMausの開発もあって、そっちに経費を持ってかれた不運な車両である。

 

ソ連のKV-1やKV-2、ISといった強力な重戦車に対し、ティーガーを投入したドイツ軍だが、ソ連はそれをさらに上回る重戦車の投入を必ず行ってくると確信していた、そこでそれよりもっと強いのを作ろうというわけで計画されたのが本車である。

 

仮名称はVK70.01で、正式名称は七号戦車 レーヴェ(Löwe)となる。この計画では70トン級の軽レーヴェと90トン級の重レーヴェの二通りが開発される予定で、総統閣下からは「より強力なものを開発せよ」と支持を受けていた。という訳で重レーヴェの開発案をもとにさらに上のVK72.01(K)が開発されることになった。

これが本ゲームに登場するレア車両、Tier10ドイツ重戦車 VK72.01(K)の正体なのである。ちなみに本車は軽レーヴェ案の方で10.5cm砲を搭載予定であった。

 

というのがレーヴェくんの説明。外見上から分かるように、今までのドイツ戦車とは少し違う設計をされているのがわかる。これは本車の設計として、「砲塔は被弾経始に優れた曲面構成」にするというモノから来ている。

 

WoTではTier8ドイツ重戦車(課金車両)として登場する。

砲性能は貫通力がべらぼうに高く、AP234/APCR294と課金弾に限った話では300にも達する勢いだ。単発火力は320と標準的で、精度は0.33収束は2.9秒とそれなりに使い勝手の良い砲に仕上がっている。また、シェルスピード(弾速)もかなり早く、遠距離での偏差射撃も難なくこなすことができるだろう。

ただこの砲には弱点があり、RoFが低い、それに伴いDPMも低い。これが弱点だ、100%搭乗員で換気扇・ラマー、セカンダリスキルの戦友を付与して再装填にかかる時間は9.9秒らしい。一見遅くはないと思うかもしれないが、同等のダメージを持つTiger2はおおよそ8秒ちょっとで1秒も差がある。

防御力の方はドイツ戦車としてはまぁまぁ硬く、車体をうまく隠すことができれば砲塔に備わった優秀な被弾経始が守ってくれるだろう。とはいっても被弾経始も無敵ではない、中途半端に丸みを帯びた砲塔は実は弱点だらけで

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見てわかる通り砲塔の根元からちょっと横にかけて120mm ~ 160mm程度で貫通可能な箇所が多く存在する。WoTのモデリング的に仕方ないところがあるにしたって結構柔らかい、Löweを使ってハルダウンするときは硬いのは防盾周りのみと覚えておくとより丁寧に立ち回れるだろう。

 

とは言ったものの、防御力に関して言えば標準的な重戦車レベルにはまとまっている、ドイツ譲りの使い勝手の良い装甲配置も健在だ。機動力の方は絶望的、とまでは言わないが遅い。平地での最高速に不満があり、加速も鈍い。ちょっとした陣地転換を行うときもも早め早めの判断を行わなければならないだろう。

 

総評だが、確かに扱いの難しい戦車だ、砲塔が硬く、車体はそれなり、貫通力の良い砲は格上に対しても効果的ではあるが、機動力が低い分他の車両と違い的にされやすい。微妙なDPMのせいもあってか効率的にダメージを稼ぐ方法がよくわからなくなってきている。乗るからにはそれなりに扱えなければ戦果を期待することはできない。

よく研究してから乗ればよかったと今更思っているよ。